薬機法PRプランナー 松矢英恵のブログ

PR歴14年目のフリーランスPR。新たに薬機法を学んで、2021年10月に薬機法管理者の資格を取得しました!薬機法に強いPRを目指しています。

それでも薬機法を守るべき理由

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最近、カッチリした記事を書き続けて疲れたので、今回はややライトなタイトルでお届けしたいとと思います笑。ブログは何より続けるのが大切とおもいますので、その時の気分に合わせて書き続けたいと思います。


さて、こんな声が寄せられてることもあります。

「薬機法は大切なのは分かったけど、ライバル会社は違反して売上をあげてる。指導が入ってるわけでも無さそう。なぜ薬機法守らないといけないの🥺」


ごもっともな意見だと思います。実際のところ、インターネットで検索すると、薬機法違反状態で健康食品や化粧品を販売している業者は多数見つかります。あまりにも数が多いので野放しになっているのが実情でしょう。


薬機法を守って効果効能が訴求できないとなると、売上もその分減少してしまうので、経営者としても不安でしょう。違反状態でうまくいっているライバル会社があれば怒りを感じるかもしれませんし、真面目にやっていることがバカらしくなってしまうかもしれません。


常識的に考えたら「法律なので守らないといけない、以上」ということなんですが、経営者目線で考えると、

「そこまでして守らないといけない??🥺」

と思う気持ちもよーく分かります。売上もあげなきゃいけないし、従業員を守らなくてはいけない。背に腹は変えられないと。


「体への効果効能という、健康食品や化粧品で一番言いたい事を言ってはいけない(例えエビデンスがあっても)」、経営者にとってはまるで商売することを阻む拷問のように感じる薬機法ですが(※本当は消費者を守るためにある法律です)、逆に「守るメリット」ってあるのでしょうか?見ていきたいと思います。

 

薬機法を守るべき理由

前提として、私は薬機法自体が万全で完璧な法律だとはあまり思っていません悪徳商法を防ぐためを意図しているのだと思いますが、真面目に健康美容商品を広めたいという人達にとってはやや厳しすぎると思います。そもそも古い法律ですし、新しいテクノロジーが続々と生まれている今の時代に合わせて変えていくべきところは変えていくべきだろうと思っています。でも、現状定められている法律を違反してしまうと、社会からの信頼は得られにくくなります。

中には違反しても売り上げが上がればいいと開き直って違反している企業もいるでしょう。しかし、本当に良心でいいものを広めたい、品質が良くきちんとしたエビデンスもある、だから表現を踏み込んでしまったら薬機法違反になってしまった、というケースもあります。しかし、どのような動機であっても法律違反ということは変わらず、社会からの評価は下がってしまいます。ビジネスの成長も停滞しますし、諸々のリスクもあります。

私は健康美容が大好きなので、その産業を支える企業を応援したいと考え㏚活動をしてきました。薬機法の知識をこのようにブログでお伝えしているのは、そんな企業を薬機法違反のリスクからお守りし、成長の一助にしてほしいという願いからです。

 

理由①従業員や協力会社の方を行政措置や罰金・逮捕のリスクから守ることができる。

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以前、薬機法に詳しくない経営コンサルの方とお話したときのことです。私が薬機法の大切さを熱弁してもイマイチピンときておらず、興味なさそうに聞いておられました。ところが、下記をお伝えすると目の色が変わりました。


私「薬機法違反をするとですね、その商品やサービスを扱う会社の社長だけじゃなく、従業員も逮捕される可能性があるんです。更には代理店の社長、従業員、機材を作っていた下請け会社の工場の人まで逮捕された事例もあります」

 

コンサルさん「えええー!!!逮捕されるの!それは守らないとマズイですね!」

と驚いて、ようやく重要性に気づいていただけました。薬機法違反をすると、注意を受けたり、罰金命令が出たり、最悪の場合逮捕されます。しかも経営者だけではなく従業員や関わった企業までもです。逮捕といっても多くは書類送検止まりですが、前科がついてしまうのは間違いありません。

 

薬機法を守ることは自身はもちろん、従業員や取引先を守ることでもあるのです。他社もやってるから大丈夫と軽く考えずにキチンと向き合うに越したことはありません。

 

理由②売上アップに欠かせない広告出稿がスムーズに行える

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基本的にメディアに広告出稿する際は薬機法を守ることが求められます。違反をしていると審査に通りません。つまり、マーケティングの要となる広告出稿ができなくなるということです。

商品がある程度売れるようになって、加速させるためにいざ出稿しようとしたら、薬機法違反が発覚して出稿できずブランディングせざるを得なくなったということも起こり得ます。となるとパッケージやらコンセプトやらまた一から作り直さないといけないので大変です。薬機法をキチンと守っていたらスムーズに出稿できます。

Yahoo!、楽天Amazonなど大手サイトでは下記ポリシーを定めており、その中に薬機法関連の事柄も書かれています。

ads-promo.yahoo.co.jp

adsales.rakuten.co.jp

advertising.amazon.com

 

一方で、私が見たところ、別の大手SNSサイトの広告では薬機法違反が散見されるので、あまり厳密に守られていない媒体もあるのかもしれません。しかし、2021年8月に薬機法の法改正があり課徴金命令対象者が(景表法の定めでは)事業者のみだったのが、何人も(誰でも)に変わったので、メディアも薬機法違反広告を野放しにしていることはできないでしょうから、今後は厳しくする方向に変わってくるのは間違いありません。今まで薬機法をあまり意識していなかったインフルエンサーやアフィリエイターの皆さんも同様に注意する必要があります。

 

理由③販路開拓の障壁となるのを防ぐ

「自社ブランドの健康食品を作り、ECと自分の店舗で小さいところから売り始めた。売れ行きもそこそこで、お客さんからの評判もいい。ブランドを成長させてくて、百貨店やドラッグストアなどに卸して販路拡大を狙いたいけど、どこからも断られてうまくいかない。なぜだろうか?」

 

販路拡大がうまくいかない場合、色々な理由があると思いますが、「薬機法違反」も一つの理由になっている可能性もあります。薬機法は適用範囲は「何人も(誰でも)」ですので、卸先の販売店も課徴金含めその責任を負うことになります。なので薬機法違反を行っている商品はいくら人気があったとしても卸したくないということになります。販路拡大を狙うならば薬機法遵守はマストになります。

 

補足:中小企業だから薬機法違反してもバレない??

ちなみに、「ウチは中小企業で小さくやってくつもり。大手さんのように目立たないから大丈夫だよ」ということを仰る方もいます。

それに対する私の意見は、「中小企業でも違反で行政措置や摘発を受けた事例は多数あるから、規模は実は関係ない」です。これは薬機法違反事例を見ても事実そうなっています。もちろん大手企業は目立つので法務担当者が事前に違反がないように情報を精査して世の中に出している会社が大半、そもそも守るのが当然という意識です。ですが、少し攻めた表現をしたら違反となってしまったケースはあります。あからさまな違反はあまり見られません。

ちなみに、薬機法違反で行政が動くケースの大半が競合他社からの告発だそうです。これはちょっと怖いですね。くれぐれも気をつけましょう。

 

いかがでしたでしょうか。

やっぱり何度勉強しても薬機法って厳しいなぁ〜と思います😅でも、大切な会社、従業員の皆さん、協力会社の皆さん、そして企業の成長を想えばキチンと守るのは大切ですね。ただ単に守るだけでは味気ないメッセージになりますので色々と工夫が必要です。薬機法を守りながら売上アップし成長していく方法について、引き続きブログでお伝えしていきたいと思います。